この記事で分かる事
・リンの正体
・ツンデレキャラ『リン』の魅力
・『リン』に対する世間の評判
今回は、私の大好きなジブリ映画のひとつ『千と千尋の神隠し』に出てくる、『リン』の正体について考察させていただきたいと思います。
目次
千と千尋の神隠しのリンの正体は人間?それとも白狐?
まず、結論から言いますがリンが人間であるという可能性は低いです。(証拠的には100%の否定はできない)また、白狐とも言われていますが、他の動物である可能性も考えられます。
そう思われる根拠など、可能な限りそれぞれの説の情報を集めましたので、それらと共に個人的な見解をお話しさせていただきたいと思います。
千と千尋の神隠し… リン姉さん白狐説あるじゃないですか… こゃが面倒みてくれるんですよ… いいじゃないですか… ブツブツ…
— 護魔ムガク (@mgk0962die) June 11, 2020
千と千尋の神隠しならリンがいいなぁ
初期設定の白狐なのも◎最終的な設定は謎だが pic.twitter.com/pr0YtbXKVD— 葱y←長葱 (@naganegi_y) May 27, 2020
リン人間説
出典元:seesaa
リンの人間説は、映画「千と千尋の神隠し」のパンフレットのキャラ紹介欄に、「人間」と書かれている事や、以前宮崎駿さんが『煙突描きのリン』という作品を作ろうとしていたという情報などから、この説が出てきました。
出典元:seesaa
ちゃんと、『人間』と書かれているのが分かります。というか、リンって14歳だったんですね(笑) 調べるまで知らなかったんですが、14歳というと中学二年~中学三年生の年齢ですし、頼もしさとあの姐御感は14歳には到底見えてませんでした(笑) 話を戻しますが、リンが人間であると言われる説のもう一つの根拠である『煙突描きのリン』という作品で出てくる少女が『リン』であることや、銭湯が話に出てくるなどの共通点が見られます。
#ジブリ美術館 内部は 実際の #アニメ制作 のデスクの再現も。張り紙は『#千と千尋の神隠し』の元になった『#煙突描きのリン』の制作メモ。#ジブリ #ジブリ好きさんと繋がりたい #StudioGhibli #Ghibli pic.twitter.com/dVoAlxjAeh
— SPIRIT (@tkt058) April 8, 2015
ちなみに『煙突描きのリン』は20歳の女性と60歳の男性が恋に落ちるというラブストーリーだったんですが、鈴木敏夫さんに辞めるように説得され、この作品は敢え無くボツになりました。しかし、構成が出来ている中でボツになってしまった『煙突描きのリン』という思い入れのあるキャラと同名のキャラを敢えて『千と千尋の神隠し』に出してきているあたりが、宮崎駿さんの『リン』というキャラに対する思い入れの強さを感じられます。それを踏まえると、人間がいないとされる千と千尋の世界で、『リンが実は人間だった』というウラ設定があったとしても不思議ではありません。
なぜなら、宮崎駿さん自身『もののけ姫』のモロと乙事主がかつて恋仲であった事などを誰にも言わず、作品を作ろうとしていたお方だからです。この事から、周りには言わないだけで『リンが人間である』という裏設定を宮崎駿さん自身の頭の中では、構想していたということも考えられます。
※モロの声優をされていた美輪明宏のリテイクで、セリフの雰囲気を指示する際に、「二人は、実は...」と宮崎駿さんだけが知る裏設定がその時初めて発覚しました。
モロと乙事主はかつて『好い仲』だったそうで。…それをふまえると、モロの「言葉すら無くしたか…」というセリフは、ただの山の主仲間に向けてではなく、昔の面影を失くしてしまった元恋人への悲しみがこめられてるんだなぁ…と、溢れだすエモーショナルが止まらない。#もののけ姫 pic.twitter.com/fY6zaMBwYv
— 茉莉花べにこ (@beniko71) October 26, 2018
しかし、千と千尋のストーリー上でこの説を考えると少し無理が出てきます。というのも、リンが人間であるならば作内での千尋に対する態度の辻褄が合わないためです。
例えばこのシーン。この時点でリンが自身を人間であるという事を隠して生活しているという事も考えられますが、その他にも釜爺からイモリの黒焼きをネタに渋々頼みを受け入れるのも、人間というよりも化け物よりです。(ちなみに湯屋で働いているのは大半がカエルとナメクジが化けたもの)その後、湯屋のカエルに「なんか匂わんか。人間だ。お前人間臭いぞ、美味そうな匂いだ」と千尋と一緒にいたリンが詰め寄られている事から、人間特有の匂いというものがあることも分かります。
ちなみに妖怪など人間の姿に化けるものとして、タヌキや狐の他にも犬や猫、蛇やネズミなどがいます。リンのイメージとしては背が高くほっそりしているためタヌキというよりかは、猫や狐がしっくりきます。
千と千尋で釜爺が千尋の事を「ワシの孫だ」って言ったら「孫ォ!?」ってリンが言うけど「人の子なんて孫の訳ないじゃん」とかは言わないのは、状況を察したからなのか釜爺が元は人間の可能性が有るからなのか。ふと思った。
— 叙火 (@jyoka0222) August 17, 2019
ニオイに関しては、作中でハクが「三日もココのものを食べれば臭いは消えよう」という発言をしていることから、長年この世界にいるリンは人間でも人間臭くないという可能性も一応否定は出来ません。他にも、千が息を止めて橋を渡り切る前に呼吸をしてしまい、人間が入り込んだと騒ぎになっていましたが、それはつまりあの橋が一種のセンサーのようなものになっていて、外部から人間が入った事を知らせる機能がある事が分かります。
それはつまり、リンが湯屋に入る際も同じような事になっていることが考えられるので、リンが人間であることももしそうであるならば、その時にバレている可能性が高いように思えます。以上の事から、個人的には「リンが人間である裏設定があれば面白い」と思いつつも、これまでにお話しした様々な要因から、「リンは人間ではない何かである」というのが私自身の見解です。
次に、リンが白狐であると言われている説について考察していきたいと思います。
リンさん
厳しくも優しく姉御肌で千と千尋の中では好きなキャラなんだが
結局正体は何なんだろう
白狐や実は人間説は聞いたことあるけど
明らかに他の湯女達とは外見違うしナメクジとかではなさそうだが…#千と千尋の神隠し#リン pic.twitter.com/N6sr49lNl0— 名無しの権兵衛 (@nameless070113) August 16, 2019
リン白狐説
出典元:flying-fantasy
これは「The art of spirited away―千と千尋の神隠し」という宮崎監督のイメージボード、キャラの初期案などが載っている中の『リン』の部分です。リン(白狐)と書かれていることから、「リン=白狐」という説が出てくるのも分かります。しかし、これはあくまで初期の設定であることから、最終的な設定は「白狐」ではないという可能性が出てきました。というのも、初期のカオナシは以下のような設定だったからです。
出典元:flying-fantasy
以上の事から、初期の設定が必ずしもそのままであったという確証はありません。また、当時、千と千尋の作画監督をされていた安藤雅司(あんどうまさし)さんが以下のように語ったとされるものも残っています。
出典元:flying-fantasy
最初は、イタチかテンのようなイメージだったようですが、最終的には顔の長さまでもが変わっています。これ以上の事はパンフレット等でも明確には明かされていないため、リンが白狐である可能性や、他の動物である事が、リン人間説でもお話ししたように考えられることが分かると思います。(以下の画像は日本の妖怪で、人に化けることが出来ます)
結論、白狐でないという可能性を払拭する証拠は出てこなかったため、こちらも変わらず「人間ではない何かの生き物」がベースなのではと思われるので、その中ではもっとも白狐説が有力であるというお話しでした。
【千と千尋の神隠し】可愛い!ツンデレキャラ『リン』の魅力
千尋がいなくなって少し寂しいリン
【千と千尋の神隠し】 pic.twitter.com/7RexaRGgb9— つっく🍙 (@tukku727) January 26, 2019
そもそも、リンの正体が気になる理由の一つとして、『リン』というキャラの良さが挙げられます。というのも、千に対しての態度はまさに「頼れる姐御」という感じで、作中でもとても魅力的なキャラとして描かれているので、最後にそのお話をして終わりたいと思います。
千と千尋の神隠しで一番好きなキャラはリンさんです。最高です。
— ぎゃらいぐま (@co_iichiko) November 20, 2019
中でも、リンの良さは、冷たいようで実は気にかけてくれているというツンデレにあります。釜爺に頼まれ渋々湯婆婆の所に連れて行ったのだと思ったら裏では心配しており、教育係を命じられた時も表では嫌がりつつも、裏では一緒に働くことを喜んでくれていました。その後、千がお腹が痛いと蹲ったときは、心配して寄り添ってくれています。
ツンデレキャラが好きな私としては、身悶えするほど『リン』というキャラはいい味出てます!話の終盤、カオナシが千を追いかけるところでも、『千に手出したら承知しないからな!』とカオナシに釘を刺す徹底ぶりです。
リンの好きなシーン
・一緒に働けることを喜んでくれるツンデレシーン
・茶碗の飯が臭気で腐るシーン
・千に代わってハンドルに紐をめっちゃ早く巻くシーン
・二人であんまんを食べるシーン
・桶をキコキコ漕ぐシーン
雑巾がけの時は、『もっと力は入んないの?』と千に言っていることから、ただただ優しいのではなくメリハリのある厳しさも持っていることが分かります。また、名のある川の主が来たときは千が頑張っているだけのように見えて、釜爺の元に行き薬湯を目いっぱい出すように頼んでいるなど、先輩として的確な指示を出し、尚且つとても頼りがいがある事が分かります。
久しぶりに千と千尋の神隠し見たんですがリンに惚れました。リン姉さんの素敵なシーン集に刮目だ。
①怖い人かと思いきや「お前やったなあ!」と優しいリン
②黒焼きの誘惑に負けるリン
③千尋が褒められて、さりげなく「私は?」のリン
④「かっぱらってきた」からのセクシー背中リン好きだ。 pic.twitter.com/2OMyMn8IhI
— たかひろ (@5296_htk) July 26, 2019
そして個人的に一番好きなのが、あんまんを二人で食べるシーン。
一騒動あった後に、どこか物悲しいBGMと共にリンが「こんなところ辞めてやる。いつか街に行くんだ」と語るんですが、その後の、千が苦団子を食べて、あまりのまずさに足の指を動かすシーンまでの流れがとても良いです。
@gulton_08 ぐるトンぐるトン~
やはり自分は千と千尋の神隠しの登場キャラでは
リンが1番好き
なぜ1人だけ人間の姿なのか?リンは神様なのか?
噂ではキツネかテンが変わった姿とも言われているとことか生い立ちが謎のとこが pic.twitter.com/cQkVl4DZEE— トラノキバ (@kibanoheya) November 21, 2014
千と千尋の神隠しの中で、地味に好きなシーンが、御腐れ神の体から突き出てる自転車のハンドルに千がロープを巻き付ける際、モタついてるのを後ろから手を突っ込んで手際よく外れにくくロープを巻き付けるリン、のシーンなんだけど、あまり共感を得られない。
— バナナの木から解放されたジュナ (@FORESTNIGHT) September 28, 2019
千と千尋は小学生の時大ブーム起きてたな…映画館で観たな…世界観が好き本当に色使いが綺麗…リンみたいな強い女性好き…
— ずみぃ︎︎︎︎✩⃝ (@sechs666_ly) June 18, 2020
それについては情報源は見つからなかったため、これはあくまで推測なんですが、名のある川の主が置いていった砂金や、カオナシが出した偽物の砂金に対して千以外の従業員は、リンを含めてかなり執着している描写が度々見られたことから、リン自身も今すぐにここを抜け出したいけど抜け出せるだけのお金がないという事なのではないかと推測できます。または、湯屋に入る際に湯婆婆とした契約で、期間が決められていて契約に縛られているという可能性もあります。
ちなみに、この記事を書く際にも千と千尋を見直しているんですが、キャラ設定から、BGM、キャラの動き、キャラデザイン、ストーリーなど全部が全部最高でした(笑) また、暫く経ったら見たいと思います。その際に、リン以外にも千と千尋の神隠しに関することで、気が向いたら、また記事を書くかもしれません(笑)
まとめ
今回は千と千尋に出てくるリンの正体についてお話しさせていただきました。
ポイント
・リンの人間説はパンフレットが元
・千に対する対応からもリンが人間である可能性は低い
・でも人間だったらそれはそれで面白い
・ボツ案『煙突描きのリン』が元の可能性もあり
・リンの初期設定は白狐だった
・リンの最終の設定は不明
・推測の中では白狐が最有力な説
これで今日の井戸端会議は終了です。
それでは、また(^^)/